40歳を過ぎた頃からポッコリお腹やたるんだヒップ、二の腕などが気になり出して、
ダイエットを始める人は多いかと思いますが、
40歳代に入ってダイエットが難しくなり、なかなか思うように痩せられないと
感じている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
20歳代は「食事コントロールして少し運動すれば、簡単に体重が落ちたのに・・・」
と嘆いている方も少なくないようです。
その原因は、一体何なのでしょうか。
人の体は、仕事や家事、運動など、体を動かし時にエネルギーが消費され、
また、呼吸をしたり、心臓や内臓を働かせたり、体温を保つなど、
生命を維持するためにも、常にエネルギーが消費されています。
こうしたエネルギー消費量全体の中で、
約60~70%を占めているのが基礎代謝です。
基礎代謝は、生命を維持するために最低限必要なエネルギー代謝で、
横になって寝ている時や何もしないで椅子にじっと座っている時でも
常に消費されているというダイエットにはとても都合のよい
エネルギー消費になります。
この基礎代謝量を高く維持できていれば、
1日あたりの総消費エネルギー量も自然と高くなるので、
食事から摂取したエネルギーは、どんどん消費されて余った分が
体脂肪として残ることはなくなります。
そして、この基礎代謝量の60%以上は、
筋肉による熱生産のためのエネルギー消費です。
なので、基礎代謝量と筋肉量は正比例関係にあり、
筋肉量が多ければ、多いほど基礎代謝量も増えるというわけです。
しかし、人の体は、30歳代に入り、これといった運動を何もしていないと
徐々に筋肉は衰えて、40歳を過ぎた頃には、筋肉量の減少がかなり目立ってきます。
個人差があり具体的な数値は出せませんが、
一般的に、20歳の男性で全体重の約40%、
女性が約35%を筋肉が占めているといわれています。
これが、筋肉を鍛えるようなことを何もしていないと、
30歳後半くらいから徐々に減り始めて、
70歳代では約三分の二まで減るといわれています。
このように筋肉量が減れば、当然、基礎代謝量も低下して、
食事で摂取したエネルギーを消費し切れなくなって
体脂肪として蓄えられるようになります。
こうした筋肉の減少が、40歳を過ぎた頃から
ダイエットが難しくなるという原因です。
20歳代から筋肉を鍛えるという意識をしっかり持っていればいいのですが、
ダイエットを始めようとした時、安易な考えから無理して
大幅に食事量を減らして体重を落とそうとする人が少なくありません。
確かに、大幅に食事量を減らせば、直ぐに体重も落ちていきます。
しかし、その体重が落ちた分の中身は、半分以上が筋肉になります。
たとえ体重が落ちたとしても、一緒に筋肉も減少してしまっては
基礎代謝量の低下につながるので、必ず、リバウンドが襲って、
前の体重以上に激太りすることになってしまいます。
40歳を過ぎても痩せやすい体を維持するために、
若い頃から筋肉を鍛える運動を積極的に行うことが大切です。